ヨコアナ
肉竿器
薄暗い部屋の中に、男の呻き声と喘ぎ声が入り混じっていた
唯一ある心許ない灯りの下で行われている行為は、一般の者なら目を背けるだろう
「うぐぅぅ!!」
続いていた呻きが、また繰り返される
呻いているのは虎人の男で、座り込み両腕を後ろに回され柱に縛り付けられて身動きを許されない状態にされていた
裸体の虎の隆起する筋肉は、上からしか当たらない光に照らされて艶めかしく輝く
その股間にそびえ立つ肉棹には、窮屈そうに避妊具のゴムが付けられ
更にその上から別の男が座り込み、直腸の中へと虎の雄を導いていた
「や、やめろ!!!!」
自分の肉棹が呑み込まれるところを見て、虎が声を上げた
既に何度も続いている行為だ、今更そう言ったところで何が変わる訳でもない
それでも自然に出る言葉に、周りから嘲笑が起きた
虎の上に跨りその棹を堪能している男は聞こえないとでも言いたげに、喘ぎながら腰を振っていた
「うぅっ!あっ、あぁぁ!!」
一つ腰を落とす度に、虎は仰け反り声を上げた
身体に何か薬を盛られたのだろうか、挿入しているだけとは思えない程にその身体はよがり狂う
縛られている腕は何度も強い力で引っ張ったのか、手首の下に血の塊が出来ていた
「駄目だ、また出る!!うっ、うがあああ!!!!」
虎の身体が撓り、今まで拒絶していたはずなのに腰を打ちつけてそのまま身体を痙攣させる
跨っている男もその衝撃に絶頂に達したのか、射精を果たすと虎の腹から胸に白濁液をばら蒔いた
暫くの間、二人の荒い息が交差するだけの空間が続く
絶頂に達しながらも、虎は不快感を覚えていた
自分の肉棹につけられているゴムのせいで、半端な快感ばかりが襲ってくる
それでも、既に欲情した身体はその半端な快感で何度も精を吐き出していた
そして、本当は力の限り相手の中に種を吐き出したい
それが雄の本能だった
既に何人もの男が自分の腰の上に跨り絶頂に導いたが、つけられているゴムが外される気配はない
満足した様に跨っていた男が腰を上げ虎を解放すると、たった今射精を果たした自分自身が見えた
何度この中に放ったのか、先端には溜まりに溜まった精液が大きくゴムを膨らませていた
それを見せつけられた他の男達は唾を呑み、また虎の元へ向かう
「あぐぅ!!」
別の男が、虎の肉棹を受け入れた
その数十秒後に、虎はまた射精する事になる
薄暗い部屋の中に、ぐったりとした虎の姿があった
時折思い出した様にその棹が微かに動くのは、まだ意識を失ってはいないという事なのだろう
先程まで自分の棹を味わっていた男達は、今は一人も居なくなっていた
全員が虎を受け入れ、虎を射精させ、また虎の身体に射精を果たして満足して帰っていったのだ
変わらず肉棹につけられたゴムからは、何度も射精したためか耐えきれずに精液が外に零れ出ていて
既に避妊具としての役割は果たしていなかった
虎は顔を前に出すと、それを黙ったまま見つめる
「あ・・・・ぐぅ・・・・」
出したい
その欲求が身体を渦巻いていた
そうは思っても、両腕を縛られて座らされていては何をしても自分自身を満足させられそうになかった
軽く腰を振るとそれに合わせて棹も揺れる
ゴムと棹の隙間から、音を立てて精液が零れ落ち玉の部分を伝っていった
丁度その時、扉の開く音がする
牢獄と同じこの部屋で、それは煩い程に耳に届いて
顔を跳ね上げると、足音が近づいてくるのが如実に伝わってきた
その足音が止まると、鉄格子の向こうに狼の男の姿が現れる
先程までの男達は顔が分からない様に顔に覆面を付けていたが、やってきた狼は何も付けず素顔で虎を見つめていた
「よう、自分の棹を提供するのは気持ち良かったか?」
軽口を叩く様に男が声を掛ける
それを、虎は鋭く睨んだ
「そんな格好で睨んだって、迫力ねえよ」
薄笑いを浮かべながら狼は歩み寄り、服を脱ぐ
「どうだ?大分溜まっただろ?」
しゃがみ込むと、虎の付けているゴムをまじまじと見つめる
すぐに手を伸ばすと、棹の真上の精液が溜まり膨らんだ部分を押した
「ううっ!!」
その刺激だけで虎は身を捩じらせ、声を上げる
刺激が与えられなくなり萎えかけていた肉棹は、途端にまた先程の様に震えながらそそり立っていた
「おぉ・・すげぇ、流石いい薬くれてやっただけあるな」
生唾を狼は呑み込み、愛おしそうに肉棹を見つめる
「早く・・・俺を解放しろ・・・・・」
息も絶え絶えに、虎はそう言った
事の発端は、虎の身体に目をつけた狼が虎を騙し、薬を使い監禁した事だった
有無を言わさず虎は薬を盛られ、好きでもない男達の相手をする破目になっていた
「何が楽しいんだ、こんな・・・」
男達が自分に群がった時、初めの内は狼は観察していたのだが
その内飽きたのか虎を残し外に出てしまい、漸く今帰って来たところだった
虎の言葉に、狼は口元だけで笑う
「俺はお前に惚れたんだよ、だからお前のいいところが沢山見たいんだ」
そう言って後方の天井を見つめる
其処に、二人を映すカメラのレンズが光っていた
それを見て虎が唸り声を上げる
群がる男達に制止の言葉を何度も掛けたのは、あのカメラに自分の記録が全て入っているからだ
「見るのは飽きた、だから今度は俺がする番だ」
そう言って狼は虎に口づけをする
先程までの男達が、虎の顔に向かって射精をしたためか
口周りが特に汚れていたが、気にする事もなく狼は虎を求めた
舌を無理矢理虎の口に入れながら、虎の肩や胸に手を這わせる
薬を盛られたその身体は、敏感に反応を示しては狼の口に虎の呻きを運んでくれた
暫くしてから狼が口を離すと、恍惚の表情で虎を見つめる
「たまんねぇ・・もう、我慢できねぇ」
それと同時に手を伸ばし、何度も震えていた虎の肉棹を再び掴む
掴んだ瞬間に中にあった精液が飛び出し、棹の根元を汚していた
「うああ!」
強く掴んだ事で虎は再び声を上げる
「ずっと我慢してたんだろ?こんなゴムの中に出すんじゃなくて・・・種付けするのを」
握りながら軽く上下に動かして、狼は問い掛ける
「あっ、あっあっ!」
大口を開けながら虎は喘ぎ、涎を零していた
「今開けてやるからな・・・」
狼の爪が、ゴムの先端を捉えた
「やめっ・・・ああああああ!!!」
言い終わらぬ内に、鋭い爪で狼はゴムの先端を引っ掻いた
元々何人もの男相手に取り換えもせずに使っていたのだ、破れていないのが不思議で
その軽い爪の攻撃で、呆気なくゴムは破けた
「うぐぅぅ!あ!うぅぅ!!!」
爪と、それでゴムが裂けた事による衝撃で再び虎は絶頂を迎えた
破れた水風船から水が弾ける様に精液が飛び出した後、今度は鈴口から新しい精液が勢い良く吐き出される
それを逃さず狼は掌を亀頭の上に乗せると左右に何度も捩じる様に動かす
「ひっ!!あっ、やぁぁ!」
虎の表情が歪んだ後、泣き出しそうになる
自分の情けない姿が今も淡々と録画されているのかと思うと、恥ずかしくて死んでしまいたかった
虎の絶頂が終ると、そのまま虎は動かなくなる
抵抗する力も既に無くなっていた
それでも、まだ終わらないだろう
狼は満足していない、証拠とでも言いたいのか
出したばかりの新鮮な精液を舐め取ると、見せつける様に飲み干して虎を見上げていた
「なぁ・・出るんだろ?まだよ、それに・・・・あんたも、まだ満足しちゃいない」
痛みを覚えはじめていたはずなのに、虎の肉棹はまだ足りないとばかりに勃起を止めていなかった
自分で制御する事の出来ない身体の反応に、虎は再び絶望に包まれた
動く事を諦めた虎の上に、狼が跨る
虎の棹を掴むと、まだついたままのゴムに触れた
流石に虎も刺激に慣れはじめたのか、軽く息を吐き出すだけで声を出しはしなかった
狼は気にせずに、ゴムを掴みずり下げる
ゴムと棹に挟まれていた虎の精液が、すぐに溢れ出た
「おほっ、ずっとゴムの中にあったから固まってねぇ・・・最高だ」
先程までの軽口を言う事を、狼は完全に忘れていて
今はただ目の前の虎の肉棹に夢中になっていた
先端の破れたゴムを根元まで狼が下ろすと、漸く虎は圧迫感から解放された
「外してくれ・・・・」
既に何の意味も無いゴムが邪魔だと、虎は懇願するが狼は首を縦に振らなかった
「勿体ねぇだろ・・?あんたが、あんなに出してくれたんだ・・終わってからにしてくれよ」
狼の中では、虎が何度も精を吐き出したゴムが何か特別な物に当たるらしく
精液塗れのゴムを見て舌舐めずりをしていた
「入れるぞ・・」
狼が優しく囁くと、自らの肛門に虎の棹を導く
慣らしもせずに、其処に虎の肉棹は突き立てられた
「うぅっ!!!」
虎が身体を跳ね上げる
「どうだ?気持ちいいか?生の感触はよぉ・・・随分久しぶりに感じるだろ?」
散々焦らされていた何もつけずに挿入する感覚に、虎は溺れていた
今までにゴムをつけずに性交した事が無い訳ではなかった、発情して行きずりの女を誘って夢中で交わったりもした
それが、先程の男達の相手をするだけで何年もしていなかった様な感覚を味わっているのだ
「うあぁ・・・・う、ぐぅ・・いい・・・・」
拒否をしていたはずなのに、何時の間にか口からは別の言葉が出ていた
「そう・・か、こっちもいいぜ・・・見込んだ通り、太ぇし硬ぇ・・・最高だ」
虎の吐き出した精液が潤滑剤代わりに充分な効果を発揮していて、慣らしもせずに挿入した割に狼は平気な顔をしていた
互いに与えられる快感に、暫くただ喘いでいたが
視線が絡むとどちらからともなく口づけを交わした
「なぁ、あんたも動いてくれよ・・」
唇を離してから首筋を舐めて、狼が言う
それに、虎の動きは止まっていたのだが
突然、一気に腰を突き上げた
「ぐっ、いいぞ!!」
囃し立てる様に狼が言うと、虎は声を上げながら腰を振り出した
雄の本能と羞恥が虎の中では揺れていたのだが、ゴムを取り払われた事により完全に理性を失っていた
「うっ、はああぁっ!!」
激しい腰の打ちつけに、虎を嬲っていたはずの狼が今度は喘いでいた
「ううっ!!!」
虎は狂ったように腰を打ちつけ、吠えながら身体を動かしていた
腕からは新しい血が流れていたが、既にそれを気にする程の神経も残っていないのだろう
狼は振り落とされない様に虎の首に腕を回すと、虎の腹に自らの肉棹を擦りつける
「も、もういっ・・イク!!」
今まで虎と交わる事を我慢していたのか、狼が達するのは早かった
その言葉の直後に、虎の耳元で切なげに喘ぐとその腹の上に精液を吐き出す
「出してくれ!俺の中に!!」
狼が、心から懇願する様に叫んだ
「ぐおおっ、お、おおおおおおおお!!!!」
今までにない程、虎が叫んだ
自分の中に、虎の濃い精液が充満してゆくのを狼は感じていた
息使いが、何度も続く
共に達してから、どれくらいの時間が経ったのだろう
疲れの引いた狼が、虎の胸から顔を上げた
「すげぇよかったぞ・・」
そう言いながら、三度目の口づけをしてから肉棹を引き抜く
虎の吐き出した精液が、狼の肛門から垂れて虎の棹へ落ちた
それを見て満足そうに狼が笑っていたのだが、不意にあるものに気づく
「ん?こりゃ・・・」
虎の肉棹の更に下に見える物に、手を伸ばす
ぐったりとしたまま動かなかった虎が、それに敏感に反応を示した
「み、見るな!!」
そう虎は叫んだが、既に遅く狼の手には紐が握られていた
その紐が続く先を見て、狼の口元が最初の頃の様に緩む
「外に居たから分からなかったが・・・あいつら、面白いもん置いてってくれたな」
紐を軽く引くと、ピンとなった紐は繋がる先をすぐに示す
虎の肛門の辺りから、何かの塊が出てきた
「うっ!」
虎が声を上げる
「あんた、ケツは感じないんじゃなかったのか?こんなもんまで入れられて声まで上げて・・・」
虎の肛門に入れられていた物を、狼は抜き出す
虎の肉棹に劣らぬ大きさの塊が飛び出した
「うぅ・・・見るな・・」
虎の肛門は、埋められていた物が無くなり何度もひくついていて
狼はそれを見て何度も熱い吐息を吐き出していた
「恥ずかしがるなよ、こんなもんじゃなくて今度は俺のを入れてやるからよ」
それを聞いて、虎は目を見開いた
「や、止めろ・・」
先程までの盛り上がりは何処へ行ったのか、今度は一転して虎は逃げ腰になっていた
「なんだ?やっぱりケツ掘られるのは嫌なのか・・まぁいい、俺が初めての相手になってやるよ
幸い呼んだ奴らは掘られるのが好きな奴ばっかだったし、誰のもんも入れてねぇんだろ?」
そう言いながら、狼は虎の腹にある精液と自分の尻から溢れ出す精液を手に取り合わせてから、虎の肛門に塗りたくる
そのまま自らの肉棹にも残りの精液を纏わせると、ゆっくりとした仕草で虎の中へと挿入した
「や・・あぁ・・・うぐ・・・」
完全に力を失った虎は、力なくそう呻くだけだった
「まだだ・・・まだ薬は抜けちゃいない」
呟きながら、虎の棹を扱くとすぐに反応が返ってくる
それに合わせて、虎の声に喘ぎが混じった
交わりは、まだ終わらない