top of page

6.香り付け

背中に両腕を回されて、僕は固く抱き締められていた
見上げる先にはラインが居て、愛おしそうな瞳をしてこちらを見ている
ロンが穴蔵に来てから三日後の場面だった
ロンの臭いを取り払うかの様に、何度も僕はラインに犯されていた
三日前の時、僕がラインを求めた後
何時もは温厚なラインは僕を押さえつけて、大して慣らしもせずに僕の中に棹を捩じり込んだ
悲鳴が出てもラインの動きは止められず、その内苦しんでいるかの様な声をラインが出すと早々に精液が放たれる
僕の肛門から勃起したままの棹を引き抜くと、其処から溢れ出る自分の精液を見て満足そうに口元だけで笑っていた
それが、初めてあった時の様な獲物を見つけた顔に僕には見えた
そのまま、続け様にラインは僕が気絶するまで抱いていた
においというものが、都会から来た僕とラインでは捉え方に相違があるのだろう
何せ、余所から見た怪しいだけの僕がロンの精液を纏うだけで信頼される事になるのだ
小さい頃からそれがどんなものか理解しているラインには、堪らないものだったのかも知れない
だから、ラインがどんなに暴れても僕は止めてくれと言わなかった
それどころか、ロンの精液が注がれた身体にまたラインの精液が注がれる事に喜んでいた様にすら感じられる
それでも、元々気絶するまでロンに抱かれた後だったのだから
ラインに抱かれても、それほど長く意識は保っていられずに僕は再び意識を手放した
目を覚ました僕をラインは抱き締めて、何度も謝っていて
其処から、今に至るまで激しさは潜ませてただ僕を抱き締めてくれていた

首筋にラインの吐息が何度も当たる
僕を抱き締めたまま、身体は預けずにラインは僕を見ていた
互いに何も身に着けておらず、身体を擦り合わされる
屹立したままの肉棹が、僕自身と擦られて僕は小さく喘いだ
ロンがした様に、匂いをつける行為だった
擦り合わせる度にラインは身体を震わせて、鈴口から透明な液体を吐き出す
それを見て、僕が身体を動かすとラインは一度身体を放してくれた
尻を浮かせてラインに見せつける様にする
初めてラインに会った頃なら恥ずかしかったこの行動も、今は何とも思わなかった
思うのは、ただラインが欲しいという事だけなのだから
唾液と先走りを纏わりつかせたラインの肉棹が、肛門に宛がわれると一気に貫かれる
「あうぅっ!」
まだ、充分に慣らしてはいない
それでも、痛みを感じるくらいで丁度良かった
痛みが走っても、瞼を開けばラインが見える
ラインに与えられていると思えば、痛みも嬉しかった
僕の中に挿入を果たしたラインは、直ぐに射精するのを堪える様に半分までで一度動きを止めていた
ラインの太くて長い肉棹が、震えながら僕の中に在る
それで、充分だった
「ライン・・」
名前を呼んで手を伸ばすと、ラインは顔を近づける
頬を撫でてから、首に手を回すとそのまま引き寄せた
「あっ、ああぁ・・・」
同時に、残って外気に晒されていたラインの肉も入ってくる
硬い陰毛が当たって、これ以上が無いのを教えてくれた
全て入ると、ラインは最初の様にまた僕を抱き締めた
「マグ、ごめん・・」
荒々しく犯されたあの日以降、抱き締めた後にラインは謝る様になった
理性を無くしてただ犯した事を後悔しているのだろう
僕が怒っていない事など、何度も伝えた言葉で分かっているはずなのに
繰り返されるのはその言葉だった
口で伝えてもこれ以上変わらないのは分かっていて、そのまま唇を合わせてからライン自身を締め上げた
ラインの声が、唾液と共に口の中に入ってきてそのまま飲み込む
口を離すと、抱き締めたままラインは動かなかった
「ライン、もっと・・・」
言いながら、僕は腰を軽く動かす
抱き締められている状況では、激しくする事は出来なかった
「うっ・・ぐ、マグっ・・」
敏感なラインは、僕の動きだけで身体を震わせていた
僕の中にある物も、震えているのが伝わる
あの透明な先走りが出ているのだと思うと、触らずとも僕自身も痛い程に勃起する事が出来た
ラインが動かないならと、僕は緩急をつけて尻に力を込めてみる
その度にラインは感じる様に声を出してくれていた
ラインの雄肉が一際膨らむのを感じ取ると、今まで以上に力を込めた
「う、あああ!!!うぅ!ぐっ、あうぅ!!」
必死に快感に耐えていたラインが、叫ぶ様な声を出しながら顔を上げて絶頂を迎える
出す事を我慢していたラインの男根は、大量の精液が輸精管を通り何時までも直腸の中に吐き出す事を繰り返していた
それを感じ取ると、僕は不思議と異常な程の興奮状態に囚われる
胸の上で何度も喘ぐラインの姿を見るだけで、僕は射精していた
その時の締め付けで、更にラインは追い撃ちを食らうが僕は脚をラインの太股に絡めると抜く事を許さなかった
「マグぅ・・うぁ、はっあぁ・・」
情けない喘ぎ声を上げながらも、何時の間にかラインも小さく腰を振っていた
ラインの射精が完全に治まるまで、僕達は繋がったまま互いに抱き締め合った




大地をしっかりと踏みつけた
隣に立つラインと顔を合わせてから、互いに大きく頷く
僕が歩き出すと、ラインも寄り添って歩いてくれた
向かう先には二人の男が、武器を持ってこちらを見ている
其処に辿り着くと、直ぐに僕は二人に囲まれた
背中に冷たい汗を流しながら祈る様な気持ちで男達を見つめる
最初は訝しげに僕を見ていた二人だったが、その内一度納得した様な顔をすると
黙ったまま道を開けてくれた
それに頭を下げてから、僕が通ると
様子を見ていたラインも駆け寄ってきた
「よかった・・・まだ通れた」
今の二人が、森の奥に入るための監視人だった
僕の身体に、ロンの臭いが微かに残っていたのだろう
その臭いを見つける事に苦労していた様子だったが、それでも通る事には成功した
「本当は、前の資料の復元を優先したいんだけどなぁ・・・」
苦笑いで僕は呟く
今まで集めた資料の知識が、時が過ぎて色褪せる前に書き直してしまいたい
それでも、今入らなければ僕の身体に沁みたロンの臭いは消えてしまうだろう
全てラインが僕を犯したせいなのかも知れないが、僕自身が受け入れたのだから何も言わなかった
駆け寄った当のラインは、少し複雑そうな顔をしていた
因みに、族長の息子であるロンと幼い頃から親友の立場であるラインは何も問題もなく此処を通る事が出来る
そのラインの匂いで通れないのが、残念なところだった
臭いが完全に消えてしまえば、再び僕はロンの元へ行かなければならない
それを、ラインが黙って許してくれるかは微妙なところだった
「ライン、せっかく入れたんだから案内してよ」
元気付かせる様に微笑んで言うと、ラインは深く頷いてくれた
森の奥と云えど、今まで見てきた森とは大きく変わるところはない
そういう意味では、前の資料を幾つか復元する事も出来た
何より、一度散々調べた場所をまた徹底的に調べるというのは気分が滅入るもので
此処に来られた事は良い気晴らしになると前向きに考える事にした

ラインが案内してくれた場所を克明に紙に書き留めながら進んだ
集落の住人が儀式で使う時に必要な施設も幾つか見えたけれど、その施設の前にまた監視人が居て
其処から先は普段は解放されていない様で入る事は許されなかった
仕方なく、遠目から建物全体の様子を絵に起こす事だけを了承してもらい僕のスケッチが始まる
その間退屈なラインは、暫くの間は木に登って次に案内する場所の見当をつけてくれるけれど
長続きせずに飽きると、僕にじゃれついてきて作業は中々進まなかった
「ライン駄目だよ、此処で泊まる許可は下りてないんだから」
流石に、一度の奥の探索は日が暮れるまでが条件だった
夜になれば闇に紛れて何をされるかと、監視人の立場を考えた決定なのだろう
調べた結果族長とその親族数名、それを除けば夜間の侵入は誰ひとりとして許可されていなかった
絵を描いている途中でラインに言うと、少し驚かれた顔をされる
「俺、昔ロンと・・」
それを聞いて僕は目を丸くした後、慌てて顔を前に向ける
監視人は僕達から今は目を放していて、声が聞かれる事は無いのだと確認をした
小さい頃から仲の良い二人だったのだろう
そう思うと、何だか申し訳ない気持ちになった
「ごめん、ライン・・・・」
僕が来なければ、ラインとロンはまだ親友でいられたのかも知れない
何も言わないラインだけど、それでも時々思いつめた顔をしているのは知っていた
謝る僕の様子に、不思議そうな声を上げていた
突然謝ったのだからラインは何の事か分かる訳ない
それなのに、直ぐに僕が元気を出せる様にまた煩くじゃれ付いてくれるのが、今はただ嬉しかった


「日が暮れてきたね・・」
絵を描き終えた頃、空を見上げて呟いた
「ああ・・・・」
名残惜しそうにラインは夕日を見つめる
一度の探索で得られるものは少なく、何度も確かめてから資料を書かなければならない
だから、何度でも此処に来る必要はあるのだろう
それを考えると少し憂鬱になるけれど、ラインに曝け出して無用な心配は掛けたくなかった
「帰ろうライン、怒られちゃうよ」
怒られるどころの話ではないだろうと、内心呟く
下手に遅れたら何かを企んだのかと暫く帰してもらえないだろう
立ち上がると、近くの監視人に挨拶をしてから帰り道をラインと二人で歩き出した
「あれ、あの花・・・」
帰路の途中で、視界の隅に花がちらついた
来る時はラインの案内を受けていて気付かなかった花に僕は走り寄る
「どこかで見た様な気がする・・」
ただの花なら、口に出すだけで通り過ぎていたかも知れない
だけど僕はその花が何なのか知っていたはずだ
今かそれが出てこなくて、慌てて持ってきた植物図鑑を開く
隣でラインは花弁に何度か触れては質感を確かめていた
「まだ触っちゃ駄目」
腕を軽く叩くと、ラインが残念そうに手を引く
再度図鑑に目を落とすと、後半の頁で漸く目の前の花と同じ写真の花が出てきた
書いてある文字には、万病に効く特別な薬と書いてある
細かい効果も色々書いてはあるのだが、希少価値が高くまだ深く研究の進んでいない物だった
「こんなに珍しい物が生えてるんだ・・」
花の数はあまり多くなく、たまたま種が此処に埋められたのか辺りに同じ物は見当たらなかった
「ラインは見たことある?」
原住民のラインは見たことがあるのだろうかと、気になって問い掛けてみる
それを聞いてラインは口を開くとあれこれと喋り始めるが、細かい言葉になると伝わり難く首を傾げてしまう
「・・・今までに何回見た?」
「四回!」
簡単な質問に切り替えると、直ぐに答えが出てきた
答えを聞いて僕は考え込む
今まで森で生きてきたラインが、たったそれだけの回数しか見る事がなかったのだ
やはり図鑑の通り、此処でも貴重な物なのだろう
「資料に、少し貰おうかな・・・」
森の中の物を資料として持ち帰る許可は貰っていて、花の周りを少しだけ掘ると根の部分から一部を抜き取る
直ぐに土を被せて処置を施し、花を手に取ると再び歩き出した
何時もの場所に出る際に、入る時と同じ様に見つめられたけれど
花に対しては何も言われず、どうやら住人には其処まで関心の強い物では無い事が分かった



花を見つけた数日後、凝った肩を揉みながら僕は顔を上げた
「もうお昼過ぎちゃったか」
今居るのは、住処にしている山の近くで
ロンに破られた資料の復元をしていた
この間入った時が、ロンの臭いが残っていた最後の様で
臭いを再び身に受ける前に、こうして復元に取り掛かったのだった
臭いが消えた事について試しにラインに身体を嗅がせてみたところ、満足そうにしていた
仲の良い者同士だとしても、恋人から強くその臭いがするとやっぱり嫌なものなのだろうか
其処まで考えて、恋人という言葉に顔が熱くなった
ラインがそう思ってくれていたら、嬉しい
当のラインは僕が資料を書いている間もやはり暇な様で、今は岩の上に座り欠伸を掻いていたところだった
「戻ろうか、ご飯もまだだし」
「いいのか?」
ラインは、僕の無くなった資料の事を気に掛けていた
自分がロンを呼んだからあんな事になったのだと責任を感じているのだろう
それは嬉しかったけれど、僕はただ頷いた
「いいよ、それにせっかくラインのおやすみなんだしね」
休みの日だからこそこうしてラインは案内をしてくれるのだけど、この間はそれで一日中森の奥に居たのだ
たまにはラインに羽根を伸ばしてもらいたかった
立ち上がると、ラインは傍に寄って僕の腕を取ってくれる
ずっと座っていた僕は、それで楽に立つ事が出来た
礼を言ってから住処までの道を歩く
歩いて考えるのは、やはり次は何時森の奥に行くのかという事だった
それ以前に、ラインは僕が再びロンの元を訪ねる事を許してくれるのだろうか
極力その話題は避けていたけれど、避けたままではいけないことなのだろう
ラインが失望するのかも知れないと思うと、どうしたらいいのか僕には分からなかった
ラインから何も言わないという事は、ラインも覚悟はしているのだろうか
考えてみても、よくは分からなかった
僕だってロンと交わるのは乗り気ではない
それでも、資料のために必要ならそれも仕方なかった
それが、僕のする事に一切の口を挟まずにただ見守ってくれるラインにしてあげられる事だった
何時の間にか止まっていた歩みに気づいて顔を上げれば、ラインが僕の顔を見つめていた
ラインなら、大丈夫だ
例え、また乱暴に犯されるだけであっても僕はそれを受け入れられる
ラインの性処理のためだけに居る存在だとしても、今の僕はそれを受け入れる
だから、大丈夫だ

優しそうに僕を見つめていたラインが、唇を合わせてきた
何時もなら、僕が恥ずかしがるから外ではあまりしないはずで
ラインの性処理道具でもいい、なんて考えていた僕の顔は相当嫌らしかった様だ
僕の手にある鞄を取ると、そのまま傍の草村の上に置いていた
服に手を掛けられると脱がされ、陽光の下で素肌が晒される
恥ずかしい気持ちは多少なりともあったが、それ以上に此処の暮らしに慣れてしまったのか
今の僕は、何も感じずラインのされるがままだった
唇が離れると、ラインは更に手を動かし僕を生まれたままの姿にする
僕の身体を見て、下半身の布が尽き破れそうなくらいに盛り上がっていた
口の中に唾液が集まるのを感じると、我慢出来ずに僕はしゃがみ込んでそれを布越しに咥えた
立ったままのラインの脚が、敏感に震える
それに手を這わせて、口の中にある砲身を弄んだ
布越しだからこそ、今は歯を立てる様な刺激も容易に加えられる
「くぅ・・・マグっ・・・・・」
ラインが腰を振る
それが、我慢の限界を知らせてくれた
腰布を剥がして取り払うと咽返る様な熱気と共にライン自身が現れる
それを、僕は夢中で咥えると恍惚の表情でしゃぶり続けた
ロンに犯されたあの日から、僕は少しおかしくなってしまったのだろう
その後、ラインに求められる度に身体は以前と違い大きな喜びを感じる様になった
口の中で震えるラインの性器から溢れ出る液体が、口中に広がるのも
ラインが乱暴に腰を振り、口から唾液が溢れて口元を汚すのも
今の僕には興奮を煽る物でしかなかった
「グゥゥゥ・・・い、イくぞマグ・・・うぅっ!!!」
口の中から、勢い良く砲身が引き抜かれる
その刺激が引き金になったのか、目の前にそれが見えると同時にラインは痙攣すると絶頂を迎えた
思わず僕は目を瞑る
頭の上から、顎に至るまで満遍なくラインは精液を飛び散らした
唸りながら僕の頭を引き寄せると、耳に達したばかりの自身を擦りつける
僕が怯んでいるのを悟って、口の中に戻すのを諦めた咄嗟の判断なのだろう
擦りつけながら最後まで出し切られると、耳の中に精液の感触と
鈴口から精液が飛び出した様な音が聞こえた気がした
射精を終えると、ラインは満足した様に腰を引く
僕は、目の周りにある精液を入らない様に拭ってから再びラインを責めていた
亀頭の先から裏筋を舌でなぞって、付け根まで下りると袋の部分を舐めてみる
普段は与えられない刺激に、ラインは戸惑いながらも喘いでいた
腕を回して逞しい太股、尻を撫でながらその割れ目に軽く手を触れる
相変わらずラインは慣れていないので指を入れる事はしないけれど、それでラインは身体を強張らせた
頭上にある達したばかりの砲身が、またむくむくと質量を増してゆく
ラインが僕の頭を撫でると、出したばかりの白濁液を浚って砲身に付け始めた
その動作で理解すると僕は立ち上がり、辺りを見渡す
何処か、いい場所はないものかと探していたが
次の瞬間に、後ろからラインに抱き竦められた
「ライン!?」
腰の辺りには既に準備万端の物が擦りつけられている
慌てた僕の目の前にあったのか、太い木の幹だった
耳元に届くラインの息遣いは震えていて、此処でする事をもう決めたのだろう
仕方なく僕は覚悟をした、僕の身体も既にラインの侵入を待ち望んでさっきから汗を掻いているのだから

腰を曲げて尻を突き出しながら、木にしがみ付いた
こんな格好をする日が来るとは、以前なら絶対にありえなかっただろう
それでも今はただラインに犯される事を待ち望むただの犬になってしまった
「ライン、早く・・・」
それならそれでいい、快感を知った今は戻る事などどうでもいいのだから
「あっ、はっ・・・あぅ・・」
砲身を握り、ラインは亀頭の部分を尻の割れ目に擦りつける
既に何度もぶつけたせいでぶつかる度に僕の肛門はラインを求めてひくついて、引き寄せる様に糸を引いていた
擦り付けられる度に僕の身体は震えて、口から吐息が漏れて両足の間にぶら下がった男根はびくついていた
早く、そうせがんでもラインは中々挿れずに感触を楽しんでいる様だった
僕の火照った身体は、早くラインに貫かれたいと幾度となく主張を続ける
焦れて後ろを見れば、ラインは不敵に笑って僕を見ていた
「ライン、お願い・・」
そう言っても、ラインは同じ動作を繰り返すだけだった
その動きに僕は苛立ちを感じながらも、ただただ耐えていた
待つだけではラインは挿入をしてくれない
それに気づくと、僕の顔が熱くなった
ラインが待っているのは、僕からの言葉だ
普段は口で言う事などはほとんど無く、ラインは僕が一番感じる様にしてくれる
憎らしく思いながらも、僕は尻尾を振って尻を近づける
ラインは息を呑んだ様だが、それでも腰を引くと僕から遠ざかった
「マグ」
名前を呼ばれる
僕の身体が、それだけで震えた
「ラインお願い、中に挿れて・・・・もっと、ラインのほしい」
心臓が爆発しそうな気分を味わいながら、僕は伝えた
これ以上の言葉は言えそうにない
察してくれたのか、ラインは入口に亀頭を合わせると
そのまま、僕が望むままに刺し貫いてくれた
「っっ!!!!あぁぁぁー!」
身体を思い切り仰け反らせて、喘いだ
それにラインは驚いた後、意地悪そうに笑うと腰を振り始める
「あ、ひぃっ!!あんん!!ライン、もっとぉ!!!」
何時かの、媚薬を使った時の様な状態で僕はラインを求めた
白昼の中、腰を振りながらせがみ喘ぐ僕はどれだけ浅ましいのだろう
そんな思考も、ラインに貫かれる度に喘ぎに掻き消された
「ひぃぃ・・・」
強く打ちつけて一度ラインの動きが止まると、僕の口から声が漏れる
股間にある砲身は既に爆発しそうだったけれど、懸命に耐えた
絶頂を迎えれば身体の力が抜けて、立っていられなくなるし
何より、もっとラインを味わっていたかった
覆い被さる様にラインの身体が下りて、僕の首筋を舐め上げる
「マグ、もっと・・・声聞きたい」
「ひぁっ!」
舐めながら、ラインが鋭く何度も腰を打ちつける
完全に、僕は性処理道具になっていた
それでも、ラインは腕を回し胸に当てると僕の乳首を弄り始める
その扱いが嬉しくて、泣きながら喘いだ
「もっと、もっとぉ・・・」
喘ぐ途中で切なげな声を出すと、ラインは望み通りに今度は抉る様に掘ってくれた

木に当てていた腕から痛みを感じる
ラインに押しつけられる様にしたからか、長い間擦れていたのだろう
それとは別に力も入らなくなっていた
「ライン、いいよ・・・もっと・・」
結合部からは、一度ラインが達して泡が立ち音を立てて精液が溢れていた
木に身体を預けて俯く僕にそれが分かるのは、零れた精液が袋の部分まで垂れてきているからだった
ラインが強く動く度にそれが飛び散り、地面に汚れを作る
「マグッ・・・うっ・・」
限界が近いのか、ラインがそう言葉を吐き出す
僕の身体に凭れかかると、何度も呼吸を繰り返していた
背中に当たる胸から心臓の鼓動が伝わる
ラインの重さも支えると腕の負担は大きくなる、長くは持たないだろう
「ライン、いいよ・・・イって、ラインの欲しいよ・・」
ラインを導く様に、力を込めると締め上げる
それで火がついたラインが、喘いだ後最後に向けて腰を打ちつけはじめた
「あっ、あぁん!!!ライン、もっと!!」
「マグ、マグっ・・・グフゥ・・ウゥゥゥ」
振り返るのが怖くなる様な、獣の唸り声が届いた
ラインが僕の身体を抱き締める、ずり落ちない様に僕は最後の力を腕に込めた
全力でがつがつと動かしていた腰を、ラインは最後に大きな音を立てて奥まで抉り込む様に突いた
「ウオオォォォォォーーーーーッ!!!」
耳をつんざく様な、ラインの雄叫び
普段の優しい時とはまた違う、僕の大好きな声
僕の喘ぎはそれで簡単に掻き消されてしまう
ラインの精液が注がれるのを感じながら、僕は地面に向けて吐精をした
ラインとは違い、ドロドロとした物がラインの動きに合わせて押し出され零れ落ちてゆく
思い切り出す時の様な快感は無かったけれど、ラインのピストンだけで触りもせずにイく事が出来たという満足感が代わりに在った
「ハァ・・ハァ、ハァッ・・・フゥ・・・・ウゥゥ」
崩れ落ちそうになる僕の身体を腕で支えながら、ラインは陰茎を引き抜く
種を仕込まれた身体は、肛門からラインの精液を溢れ出させていた
そのまま、暫く僕をそのままの体勢で耐えさせている間にラインは荷物を拾い上げ
最後に僕を抱き上げると、裸のまま山の裏にある湖までの道を歩き出した

戻る

© 2023 by Name of Site. Proudly created with Wix.com

bottom of page